ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドは、米国の有名なジョン・ボリンジャーが考案した統計確率から売買のタイミングを計るトレンド系指標です。レンジ相場での逆張り指標としても向いています。

ボリンジャー・バンドは、移動平均線の上下に標準偏差から求めた乖離幅を帯のように表した売られ過ぎや買われ過ぎを示すテクニカル指標です。移動平均線の上に架かるレジスタンスライン、下に架かるサポートラインのバンドに挟まれて、正常な状態であればそのバンド内で相場が動くと考えるものです。レンジ相場の上限や下限では逆張りが基本になりますが、そのレンジ幅が一目でわかるのがボリンジャー・バンドの特徴でもあります。

ボリンジャーバンドの仕組み

標準偏差と正規分布

標準偏差(σ)とは、データの分布のばらつき具合を表すものとして最もよく使われる尺度です。平均値では個々のデータがどのように分布しているのわかりませんが、標準偏差をとればデータのばらつき具合を数値で表すことができます。この値が大きいほどデータのばらつきが大きいことになります。また、個々のデータの値の分布をグラフに表したとき、平均値を中心に左右対称に釣鐘型に分布しているものを正規分布と言い、自然界ではよく見られます。この正規分布を前提とすれば、標準偏差と平均値の間に特別な関係が成り立ちます。即ち、平均値±1σの範囲ではデータの約68%が含まれ、平均値±2σの範囲ではデータの約95%が含まれるということです。

ボリンジャー・バンドの基本的な使い方

ボリンジャー・バンドはこの考え方を利用したもので、通常中心の移動平均線の上下に±1σあるいは±2σの計3本のバンドをプロットして表示します。FXでは主に、±2σのバンドを中心に見ていきます。
簡単に言えば、統計的に見て±1σのバンド内に実勢レートが収まる確率は約68%、±2σのバンド内に収まる確率は95%になる(例外は5%に過ぎない)ということです。したがって、この法則を利用して基本的には+2σ付近では売り、-2σ付近では買いのポイントとして使います。
このバンドの中心にある移動平均線(MA)の計算期間は通常20日、あるいは25日を使います。もちろん、時間足や5分足でも使用できます。

バンドの幅の広がりにも注目する

バンドの幅はボラティリティー(変動率)が高くなるほど広がり、逆にボラティリティーが低いほど狭くなります。値動きが穏やかで低いボラティリティーが長く続くと、レンジ相場と見なされます。

ボリンジャーバンドは基本的に逆張りに使う

前述したように、移動平均線を挟んでバンドの内側に実勢レートが収まると考えられますので、上か下のバンドに実勢レートが到達すれば逆張りのポジションを持つタイミングとなります。積極的にポジションを持って取引をするのなら±1σのバンドで、慎重に取引をしたいのなら±2σのバンドを中心に取引を行うようにします。バンドから反転した後の戻しや押しの目安はセンターラインで、抜ければ反対側のバンドを目指します。

他のテクニカル分析も併用する

ボリンジャー・バンドは他のテクニカル分析と併せて使うと、より確信を強めることができます。
例えば、もみ合いによりバンド幅が狭まる中でダブルボトムの1回目と2回目の底がバンドで跳ね返された場合、上昇に転じる可能性が高まることになります。反対に、天井を見極めるダブルトップやヘッド・アンド・ショルダー等のケースでも同様です。このようにパターン分析等と併用して売買の判断を行うことで、一層確率が高まります。パターン分析以外ではMACDのような方向性を示す指標との併用も効果的です。

順張り指標としてボリンジャー・バンドを使う

ボリンジャー・バンドの基本は逆張りですが、バンドの上限あるいは下限をブレークアウトする時は、それだけ何か異常なことが起きたか、強い力が働き始めたという見方ができます。値動きの幅が小さくなると、バンドの幅も縮小してきます。その場合、バンドの外へ突き抜けて大きく値が動く傾向があります。この時抜けた方向へ強いトレンドが発生することになりますが、少なくとも3日間は放れた状態が続かないと騙しの場合もあり、検証が必要です。例えば上限の+2σを一旦はみ出した後に戻され、+1σのバンドがサポートになった場合などです。それを確認した後が順張りのポジションを作るタイミングと見ることができます。
ブレークアウトした場合、チャート上ではその後実勢レートがバンドに沿って動くことがよく見られます。それはバンドウォークと呼ばれ、中心の移動平均線がそのトレンドの方向に向き始める時に起こることが多く、トレンド継続と判断されます。
このように、一般的にボリンジャー・バンドは逆張り指標として使われますが、バンドの外へ突き抜けた時は相場の転換と捉えて順張り指標とすることができます。しかし、騙し対策としてMACDやパターン分析だけではなく、移動平均やゴールデン・クロスなど他のテクニカル指標も併用して確認しながら判断することも重要です。