ユーロ

ユーロ円(EUR/JPY)

ユー口円は基本的にユーロドルの影響を大きく受け、ユーロドルにリードされることが多い通貨ペアです。ユーロ円の長期トレンドはユーロドルを主体に見ていくのが基本となります。

ユーロ円の特徴と変動要因

ユーロ円、ユーロドル、ドル円の長期チャートを見ると、ユーロが誕生してから2008年9月のリーマンショックが起きるまではユーロとドルがほぼ同じように上昇しており、ここまではユーロドルがユーロ円をリードしているということがわかります。しかし、リーマン後の動きはどちらかと言えばドル円とユーロ円が同じように下落しています。これはドル円の下落がユーロ円を誘導したとみることができます。
基本的にユーロドルの一日の取引額はドル円を大きく上回り、ユーロ円はユーロドルの影響を受けやすいものです。しかし、リーマン後はユーロとドルの綱引きが続き、一定したトレンドが見られませんでした。一方、ドル円では円高の勢いが増したことでユーロ円の下落(円高)を招きました。この時はユーロ円だけではなくクロス円全般に売りが進みました。
反対に、アベノミクスの始まる2012年11月から円安が進んだことで、ユーロ円も上昇に転じています。この時のユーロドルはドル円と同じように数か月上昇に転じている時が見られます。これはドル円がユーロドルにも影響を及ぼしたことを示すものです。このような時は日本から個人や外貨建て投資信託などの円売り外貨買いが出ていることが多く見られます。

ユーロ円の主な変動要因

ユーロ円の変動要因もユーロドルとほぼ共通し、米国の動向、ECBの金融政策と要人発言、ユーロ圏各国の債務問題、ポンドや産油国の動向が主たる要因になります。
その他の変動要因としては、日本の外貨建て投信設定や個人の外貨投資が活発化した時などが影響を与えます。08年7月にユーロ円が高値をつけてから一気に下落するまでは、日本の個人投資家の間でも一時ユーロブーム、外貨投資ブームの様相がありました。このような時はドル円を中心に東京から動き出すことがよく見られます。

リーマンショック中心の相場展開(08年9月~09年5月)

ユーロ円は、リーマンショック前まではドルの代替通貨として将来への上昇期待や金利差による中長期の投資通貨として魅力から、買いポジションは拡大していきました。しかし、リーマンショックにより短期・中期も含めかなりのロングポジションが損切りを余儀なくされました。
ユーロ円は99年の誕生以来の安値である90円付近から08年7月の史上最高値170円まで上昇しましたが、リーマンショック後には112円付近まで下落。その後09年3月にNYダウが底値をつけて上昇に転じると、市場には安心感が広がり始めました。この時期を境にユーロ円は再び上昇に転じ135円を挟んだもみ合いに入ります。その後ECBは景気回復を背景に、金融政策は出口戦略に着手する意向を示唆するなど、ユーロはリーマンショック後の高値を更新しました。

ドバイショック・ギリシャ財政危機中心の相場展開(09年11月~)

09年11月25日のドバイショックを機にユーロは下落に転じます。12月に入るとギリシャの財政赤字問題が深刻化し、ギリシャの格付けが引き下げられ、PIIGSと呼ばれる南欧諸国にまでその危機が飛び火。ギリシャの財政問題はユーロ圏にまで影響が拡大すると、ユーロの結束まで危ぶまれる声が聞かれ始めました。ユーロ危機は世界的なリスク回避の動きを強め、クロス円の売りが強まりました。2010年もユーロの下落は止まらず、その年の9月には105円付近まで下落しました。この時ドル円も同時に下落したことで、政府・日銀は6年半ぶりに市場介入に踏み切り、ユーロ円も一気に115円台に戻されました。その後ECBが金融政策の出口戦略を検討し始める一方で、米国はQE2を実施するなど欧州と米国の金融政策の違いからユーロは対ドルで上昇に転じます。しかし、ドル円の下落の勢いがユーロドルの下落を上回ったことで、ユーロ円は2012年7月に約12年ぶりに94円10銭まで下落しました。その後はアベノミクスによる円安が進み、1年余りで131円台に上昇するなど、円の影響が目立つようになりました。その後、2015年1月には145円75銭台まで上昇するも、翌2016年6月には109円55銭台まで下落、2018年2月には137円台まで回復するも、2019年9月には再び115円86銭台まで下落するなどを繰り返し、2021年4月には130円台まで上昇しています。

今後のユーロ円攻略法