
補助金と助成金では管轄している省庁が違います。補助金は経済産業省の管轄に置かれ、民間企業の経営や公益性のある事業支援をするために交付されます。それに対し助成金は厚生労働省の管轄にあり、労働環境や人材育成といった「人」への支援を行う事が目的とされます。また、助成金は要件等が合えば受給できる可能性が高いことに対し、補助金は予算の関係上、採択数が確定していることから申請しても必ず受給できるわけではありません。提出された申請書の内容を厳密に点数化し、点数の高い申請内容(企業)から採択されるということから、よく入学試験に例えられます。さらに助成金は長期に渡りその申請期間が設けられていることに対し、補助金はその多くの申請期間(公募期間)が一ヶ月程度です。このため補助金申請には事前の情報収集と申請書作成のための準備が必要になります。
補助金、助成金、給付金の違い
補助金
- 経済産業省の管轄
- 金額が大きい
- 審査が厳しく基準を満たしても必ず交付が受けられるわけではない
- 種類が多い
- 予算が決まっている
- 最大何件という決まりがある
- 返済不要なので公募方法によっては抽選や早い者勝ちになる
申請してももらえない可能性もあります。厳しい審査があるので狭き門と言われています。
助成金
- 厚生労働省の管轄
- 金額が小さい
- 審査基準を満たせばほぼ必ず交付が受けられる
- 種類が限られている
- 受けとるための要件が決まっている
- 返済不要
条件をそれを満たしていればほぼ支給されます。厳しい審査はなく、条件を満たしていれば原則申請すれば受給できます。また、年間を通して募集していることが多いのが特徴です。
ただし、厚生労働省による助成金は原則社会保険に加入していないと申請できません。
給付金
給付金も国や自治体から支給されるお金です。条件を満たしていれば誰でも申請できます。給付金には「持続化給付金」のように事業主対象のものや、「失業給付金」「すまい給付金」「教育訓練給付金」といった一般の国民向けのものもあるのが特徴です。
給付金、助成金、補助金の手続きの流れ
補助金
何らかの取り組みを行うにあたり、実行前と実行後に審査を受け、通れば最後に受給できます。
- 申請書類を作成
- 申請書類を提出
- 審査
- 補助金の対象として採択される
- 取り組みを実施
- 取り組み完了の報告
- 審査
- 交付
助成金
何らかの計画を立てて実行したあとに申請し、審査を通れば払った経費を補ってくれます。
- 取り組みの実施計画を作成
- 計画届などを提出
- 取り組みを実施
- 支給申請
- 審査
- 交付
*提出が免除されることもある
給付金
基本的に申請後「要件を満たしているか」だけをチェックし、問題がなければ支給されます。
- 申請書類を作成
- 申請書類を提出
- 簡単なチェック
- 交付